国会活動

外交官の処遇改善、日米地位協定における米軍の軍属

〇第198回国会 衆議院 外務委員会 2019年3月13日(水)

○井上(一)委員 

 希望の党の井上一徳です。

 今までいろいろ議論になっておりますけれども、私も、外務人事審議会による勧告、これについて中心に議論させていただいて、残りの時間で軍属について質問させていただきたいと思います。

 青山先生からもいろいろありましたけれども、外務人事審議会、これは勧告ですから、やはり大臣にこれはぜひやってほしいということで出ているものだと思います。

 外務人事審議会のメンバーを見ますと、会長が三菱商事の取締役会長、それから一橋大学の副学長とか、そうそうたる方々がメンバーとなっておられて、外務省にぜひこういう人事施策をやってほしいということで勧告されていますので、その実現に向けてはぜひやっていただきたいと思います。

 それで、その中で、女性職員活躍の推進ということで項が設けられておりまして、外務省による女性職員の割合はもう既に職員全体の3割に達しているということです。それから、私もこれは初めて知ったんですけれども、60名の職員が単身子連れで在外勤務を行っている。教育と仕事の両立は本当に大変だと思います。その中で、在外公館勤務に伴うベビーシッター代金の公費支給拡充を図るというような勧告も出されています。

 女性職員の活躍の推進について、外務省としてどのように今取り組んでおられるか、お聞かせいただきたいと思います。

○下川政府参考人 

 外交におきまして、外務省の全ての職員が、厳しい環境の中で心身の健康を保ちながら、高い意識を持って能力を発揮できることが大変重要であるというふうに認識しておりまして、そういった中で、女性職員の活躍というのも大事だというふうに認識しております。

 そして、男女問うことなく、今御指摘のありました、例えば職員が単身で子連れで在外公館において勤務する、この人数が、時によって変動はいたしますけれども、60名程度いるということでございまして、例えば、こういった職員の赴任に当たりましては、できる限り、そういう単身子連れの方でも勤務できるような条件が整うということを勤務面、生活環境の面で確認をする、あるいは家事補助者を帯同する場合の側面支援を行う、そういったようなことも含めて取り組むようにしているところでございます。

 そして、先ほど御指摘のありましたように、そのような場合におきまして、保育園やベビーシッターを利用している場合に一定額を補助する、あるいは、単身ではありますけれども子女を帯同している場合は、配偶者を帯同しているのと同等の住居手当を支給する、そういったようなことを行っているところでございます。それ以外にも広く育児と仕事の両立の支援といたしまして、在外公館におきましてもフレックスタイム制度を導入しているところでございます。

 今後とも、単身子連れで在外公館に勤務している職員をサポートすべく、環境整備に努めてまいりたいというふうに考えております。

○井上(一)委員 

 続きまして、もう幾つか議論はされております介護支援についてですけれども、これは武井先生、それから遠山先生も御質問で出されました。私もやはり介護支援についてはしっかり取り組むべきだというふうに思っています。

 先ほど答弁の中にありましたけれども、3,400人いる外勤務の職員の中の約500人の職員、この方が家族の介護の問題を抱えながら勤務されているということであります。それで、この人事審議会の勧告の中でも、もう28年、29年の2回も勧告したけれども、実現に至っていないということであります。

 いろいろ、今、答弁の中では、保険というか共済組合の中でもいろいろ検討していくんだというふうにありましたけれども、やはり私は手当で対応すべき課題ではないかと思います。共済組合となると、やはり保険で対応するわけですから、これは政府としてしっかり支援していくんだというような姿勢が大事じゃないかと思っています。

 この勧告の中でもこういうふうに言われています。ニッポン一億総活躍プラン、これは閣議決定されたものですけれども、新たな3本の矢の1つとして介護離職ゼロが掲げられ、公務員において、介護と両立して活躍できる職場環境整備を推進するとされている、そして、この外務省の特殊性、まさに民間代替がきかない役割だ、こういうことに鑑みれば、まず隗より始めよの考えにより、早急に対策を講じるべきであるということであります。

 ぜひ、外務大臣、これはやはり介護支援手当ということで財務当局と議論していくということが大事じゃないかと思うんですけれども、この点、どうでしょう。

○河野国務大臣 

 おっしゃるように、介護支援手当でやれればそれにこしたことはないと思いますが、財政的な制約の中で、残念ながら、創設が見送られるということになりました。

 外務省としては、余り待っていられないということもありますので、まず共済組合の保険というものを少し検討をして、どのような仕組みがいいのかしっかり考えて、始められるものから手をつけてまいりたいと考えております。

○井上(一)委員 

 ぜひ、保険から始めるにしても、やはり手当ということについても諦めずにやっていっていただきたいというふうに思います。

 それから、この勧告の中では在外公館警備体制の強化ということも指摘されております。まさに、大臣おっしゃったように、それぞれの公館の質の強化ということを考えるのであれば、この警備強化ということも非常に大事になってくるんじゃないかと思います。

 この勧告によりますと、全251公館中26の公館、全体の10%でいまだに警備対策官が配置されていない状況にあるということで、警備体制の強化ということが言われておりますけれども、この警備強化についてどのように取り組んでおられるか、お答えください。

○下川政府参考人 

 在外公館は、諸外国における日本外交の基盤であると同時に、邦人保護の最後のとりででもございます。そういう在外公館の警備というのはそういう意味で大変重要でございます。現地の治安情勢も考慮しながら、警備担当要員による人的警備と、施設の安全対策強化や警備機器の物的警備、この両面で安全確保のための必要な体制整備に取り組んでまいりたいと思います。

 御指摘のありました警備対策官につきましては、引き続き定員増を追求しているところでございます。残念ながら、まだ全ての公館に警備対策官が配置されるような状況になっておりませんで、そういうところにおきましては、警備の専門員ですとか警備担当の現地職員ですとか、こういう者に警備を担当させると同時に、現地の任国の治安当局等と協力しているところでございますが、やはり基本は定員をきっちり確保していくことだと思いますので、引き続き取り組んでまいりたいと思います。

○井上(一)委員 

 ぜひ、しっかり取り組んでいただきたいと思います。

 それでは、地位協定に定める軍属について幾つか質問させていただきます。

 平成28年4月に沖縄県うるま市で米国人による殺人事件が起こりまして、この軍属に関する議論が始まったと思います。この殺害をした人は米軍と契約している会社の従業員だったということで、この人が本当に軍属に該当するのかどうかということで議論になりまして、軍属の定義、それから範囲を明確にすることを目的に、日米地位協定の軍属に関する補足協定、これが平成29年1月に締結されたというふうに承知しております。そして、日米合同委員会に基づく米国の報告が平成31年1月25日にあったということで、これについて幾つか確認したいと思います。

 まず、軍属の範囲が明確となりまして、今まで7,300人だった軍属が、私はもう減るものだ、範囲を明確にするので減るものだと思っていましたけれども、4,809人ふえたということになっていますが、なぜ1年で4,809人も軍属がふえることになったんでしょうか。

○鈴木政府参考人 

 お答え申し上げます。

 2017年1月16日に署名、発効した日米地位協定の軍属補足協定発効から2年を迎えるに際しまして、同補足協定に基づいて、米側から日本側に対して、2018年10月末時点での軍属は11,857人、そのうちコントラクターの被用者は2,224人であるとの報告がございました。

 同報告における軍属の総数が、先生が御指摘されましたように、増加した理由については、米側から以下の説明を受けております。

 第一に、これまでの軍属補足協定に基づく報告には、基地内の例えば売店、食堂、PX等に勤務する、米国政府に直接雇用される一部の米軍関係者の人数が含まれていなかった。これらの米軍関係者はこれまでも軍属として取り扱われていた。

 第二に、この補足協定に係る日米間の協議を踏まえまして、米側が同協定に基づき、軍属の適切な管理のための制度及び手続を強化する作業を進めた結果、こういう一部の米軍関係者、含まれていなかった米軍関係者も含むことによって、より正確な情報を提供できることになったということでございます。

 こうした報告が米側から行われたのは、まさに軍属補足協定が活用されている証左であると考えておりまして、政府としては、今後とも、軍属作業部会等を通じて、補足協定の実施に係る諸事項について米側と緊密にやりとりをしていく考えでございます。

○井上(一)委員 

 軍属が11,857人で、そのうちコントラクターの被用者が2,224人ということでありました。

 それで、資料でお配りしているんですけれども、日米合同委員会合意の軍属の範囲、それから軍属に該当することとなるコントラクターの被用者の認定基準、これが合同委員会で合意されまして、1から8まであります。

 コントラクターの人数はわかったんですが、それぞれ、1から8、どのくらいの人がいるんですかというふうにきのう聞いたんですけれども、これについて、わかる範囲でお答えください。

○鈴木政府参考人 

 お答え申し上げます。

 軍属補足協定に関する合同委員会合意に基づき米側から報告されることになっておりますのは、軍属の構成員の総数及びコントラクターの被用者の総数等でございます。

 米側からは、同合意に基づく各種別による軍属の人数は算出していないとの説明を受けておりますことから、一つ一つの種別の具体的な数字は承知しておりません。

○井上(一)委員 

 算出していないといっても、それぞれ一人一人、あなたはこの1に該当するんですか、2に該当するんですかという、当然、チェックするということは米側はやっていると思うんですけれども、それでもその一から八について、それぞれの人数、これは確認したけれどもわからなかったということですか。

○鈴木政府参考人 

 お答え申し上げます。

 軍属補足協定の主な目的は、軍属の構成員としての資格を有する者の基準を定めまして、軍属の範囲を明確化することにございます。したがいまして、本補足協定で軍属を八つの種類に分類されておりますけれども、その詳細について日本側に提供することをこの協定は目的としたものではございませんので、米側にそうした情報を提供することを義務づけてはおりません。

 重要なことは、軍属補足協定のもとで、軍属の構成員としての資格を有するか否かについて判断するために、定期的にレビューを行うことを含めて、軍属全体として適切に把握、管理していくことだと考えております。

 いずれにしても、政府としては、今後とも、軍属作業部会等を通じて、補足協定の実施に係る諸事項について緊密に米側とやりとりをしていきたいと考えております。

○井上(一)委員 

 もうちょっと質問したかったんですけれども、時間ですので、きょうはここにとどめて、また質問させていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

 

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