国会活動

政府統計の点検検証、統計委員会の強化

〇第198回国会 衆議院 総務委員会 2019年3月1日(金)

○井上(一)委員 

 最後に質問をさせていただきます。希望の党の井上一徳です。

 よくこの場でも議論はありましたが、統計というのは、政策を築くための土台ですので、その統計の正確性に疑義が生じている現状というのは非常に残念に思います。

 私は、こういった事態をもう二度と招かないための再発防止について徹底してほしいという観点から質問させていただきます。

 今、基幹統計56のうち23で不適切な取扱いがあるということで、現在、これの問題点の深掘りを行って、夏ごろまでに人員それから予算の手当て等について検討すると聞いておりますが、現在の取組状況、今後の予定も含めて教えていただきたいと思います。

 それから、一般統計、223ありますが、これについてはどのように検討していくのか、教えていただきたいと思います。

○横田政府参考人 

 統計の信頼回復に向けまして、統計委員会に新たに設置されました点検検証部会におきまして、基幹統計や一般統計調査について徹底した検証を進めていくこととしておるところでございます。

 先週初会合が開催されました点検検証部会におきましては、再発防止それから統計の品質向上、この2つの観点から、基幹統計については、書面調査により実態把握を行った上で、2つのワーキンググループで審議を行い、さらに、一般統計調査につきましては、基幹統計に準じて、各府省で自己点検を進めていただいた後に、点検検証部会へ報告がなされる予定ということになってございます。

 これによりまして、春までをめどに、全ての基幹統計及び一般統計調査について統一的な審査を行うということになってございます。

 その結果を踏まえまして、深掘りすべき課題、これが恐らく出てくると思いますので、それにつきまして重点的な審査を行い、6月から7月までに第一次の再発防止策等の提案を取りまとめる予定ということになっていると承知してございます。

○井上(一)委員 

 その取りまとめというのは公表されると理解しておりますが、よろしいでしょうか。

○横田政府参考人 

 今おっしゃったとおり、公表する予定でございますので、それでまたいろいろ御議論をいただければというふうに思います。

○井上(一)委員 

 それで、統計委員会の点検、検証はどうなっているのか、そして、今そういった検討のために事務局の体制も強化されていると聞いておりますが、具体的に、これまで何名体制でやってきたのを今何名体制でやっているのか、それから、統計の専門知識を有した人というのがその事務局の中にどの程度入っているのか、教えてください。

○横田政府参考人 

 まず、2つ御質問をいただきましたけれども、総務省におきましては、この統計委員会の庶務を処理するということとされております。

 この統計委員会の点検、検証につきましては、対象が多いということで、かなりこれは作業が膨大となるということが見込まれることでございます。更に、スピード感を持って取り組むという必要がございますので、この点検検証部会につきましては、特別に、統計委員会の点検、検証事務のあくまでサポートを行うということでございますけれども、政府統計検証チームを30名の体制で2月1日に立ち上げたということになってございます。

 先週初会合が開催された点検検証部会におきましては、春までをめどに全ての基幹統計及び一般統計調査について統一的な審査を行い、更に重点的な審査を行って、6月から7月までに提案を取りまとめるということは先ほど申し上げたとおりでございます。こちらにつきましては、短期間で集中的な作業が見込まれるということで、今申し上げたような体制をとったところでございます。

 そもそも、この統計委員会の事務局がどうなっているかという御質問が2点目でございました。

 これは、大体、今全体、統計委員会の事務局としてのスタッフは40人ほどでございます。

 その中に専門知識を持った人間がどれぐらいいるかということでございますが、この専門知識の水準自体がちょっといろいろでございますので、なかなか一概に人数は申し上げにくいところではございますけれども、例えば、国家公務員の総合職の数理系の職員、それから各府省や日本銀行の統計部局の経験者、それからあと専門知識を有する任期つきの職員といったところを数えますと、大体20人以上というところになってございます。

○井上(一)委員 

 では、最後に大臣に質問して終わりたいと思いますが、これから、深掘りや再発防止策を検討していくためには、統計委員会は非常に重要になってくると思います。

 いろいろ議論は出ていましたが、この統計委員会について、委員の常勤化なども含めて、この統計委員会の体制を強化していくということは非常に重要だと思うのですが、その点について大臣の御所見をお聞きして終わりたいと思います。

○石田国務大臣 

 今御議論いただいていましたように、各般にわたって今調査、検討を行っているところです。

 具体的に申し上げますと、毎月勤労統計については厚労省の特別監察委員会が報告書を出されて、賃金構造基本統計については今総務省の行政評価局がやっておりますし、今議論がありましたように、統計委員会自身も点検検証部会でやっております。

 そしてまた、今回のこの一連の委員会等での議論も、さまざまな御提言もいただきました。また、各界からもいただいているようでございますので、ある一定の調査等が整った段階で、やはり総合的に統計のいかにあるべきかということを考えていくべきだというふうに考えております。

○井上(一)委員 

 二度とこういう事態が生じないように徹底的に検証していただいて、予算、それから人員についても十分手当てをしていただきたいと思います。

 では、以上で終わります。ありがとうございました。

 

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