○井上(一)委員
希望の党の井上一徳です。
5分ですので、簡潔に質問していきたいと思います。
最初に外務大臣にお聞きしたいのですが、今回の新型コロナの関係で、外交日程への影響相次ぐという報道があります。日ロ間の平和条約締結交渉の日程調整が難航しているとか、それから、終息時期次第では、先進7カ国首脳会議、つまりサミットが、これはアメリカのキャンプ・デービッドで6月に行われる予定だというふうに承知しておりますが、このビッグイベントもあおりを受ける可能性があるとか、それから、3月24、25両日に開催予定だった先進7カ国の外相会談の日程に関しても、25日に数時間のみテレビ会議を行う方向になったとのことです。
いろいろな影響を受けているという報道があるのですが、具体的にどういう今外交的に影響を受けているかについて、御説明いただきたいと思います。
○茂木国務大臣
今、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために、各国がさまざまな水際対策、そして出国制限であったりとか入国制限措置をとっている。また、大きな会合等、開催の自粛を求めたりしている国が多いわけでありまして、そうなりますと、大きなコンファレンス等々、日本も、女性活躍のためのWAW!、これも延期をさせていただくということで決めましたが、そういった大きな会議が、これは日本だけではなくて世界各国で開催できない状況であったり、これが中止になる若しくは延期になるということで、そういった面での支障が出たのは確かであります。
それから、来週に予定されておりましたG7の外相会談につきましては、もともと、24日、25日、ピッツバーグにおいて行う予定でありましたが、電話会議の方式によりまして行うということで変更したわけであります。
実際に会って、7カ国の代表が集まって議論するのと、それと同じような形でテレコンをどうやるか。これは技術的な問題も出てまいりますが、集まれるんだったら集まる方がいいんだと思うんです、バイの会談がまた、何というか、すき間でできたりとかいうことでありますけれども。
ただ、こういった状況の中にあっても、さまざまな、電話会談であったりとか、恐らくこれから私も幾つかの国とは電話会談等々を持っていく予定でありますけれども、そういった手段をとりながら協議は継続していって、一日も早く鎮静化を図りながら、普通の、言ってみると、外交であったりとか交流、これが活発化する、こういう状況をつくり上げたいと思っております。
○井上(一)委員
まさに、こういう緊急事態ですので、日本の外交力の真価が問われていると思います。ぜひ、あらゆる力を総動員して、日本の国益のために、外務大臣には頑張っていただきたいと思います。
済みません、あと一問だけにします。
資料をお配りしましたが、国有施設の維持管理、つまり老朽化対策についてです。
在外公館に関しては、2018年時点で、31年以上のものが59%、それが20年後には86%になるということで、在外公館は日本の顔ですので、品格ある建築物にしていただきたいと思うのですが、残念ながらこういう状況です。
2枚目の資料がありますが、営繕関係予算について見ても、ピークの122億円が今76.5億円で、残念ながら、令和2年の予算を聞いてみると、67.8億円と下がっています。
こういうところなので、ぜひ、こういった分野にこそ予算を充当していただきたいと思うのですが、大臣、どういうような決意でいらっしゃいますでしょうか。
○茂木国務大臣
大変重要な御指摘だと思います。
在外公館施設、その国の日本の顔でありますし、非常時には邦人保護の最後のとりででありますが、施設全体の4割を占める国有施設について申し上げますと、その6割が築30年以上、老朽化が進んでいるわけであります。
私は、在外公館、借りているよりは、長期的にはやはり保有した方がコスト的にも削減できるのではないかと思いますけれども、歴史的に趣のある建物というのと老朽化した建物というのは全く意味が違うんだ、そんなふうに思っておりまして、令和2年度の予算、在外公館の営繕関係経費、御指摘のように67.8億円という形でありますが、この中でも必要な対策は打っていきたいと思いますし、必要に応じてこの予算も充実していけるように、引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
○井上(一)委員
ぜひ予算の充実をお願いして、質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。