○井上(一)分科員
希望の党の井上一徳です。よろしくお願いいたします。
最初に、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる核のごみの最終処分問題について質問をさせていただきたいと思います。
大臣が全国の各自治体に出された手紙を読ませていただきましたが、ここにあるとおり、核のごみが存在するというのは厳然たる事実で、その最終処分の実現は避けて通ることはできませんということで、そのとおりだと思います。これは、原発の是非とか原発再稼働の是非にかかわらず、避けては通れない問題だと私も認識しております。
これに関連して、経済産業省の方で、昨年7月、核のごみの最終処分場の候補地となり得る地域を示した科学的特性マップを公表されました。これは私の地元である京都府の北部なのですが、緑のところとなっていて、しっかり入っている状況であります。
このマップの公表をされる際、世耕大臣は記者会見のときに、最終処分の実現に向けた重要な一歩だが、同時に長い道のりの最初の一歩だと語られたと聞いております。
自治体の理解を得て最終処分地を決めるまでには相当な困難が立ちはだかっていると思いますが、最終処分地の選定に向けてどのように取り組んでいかれる決意か、まず大臣にお聞かせ願いたいと思います。
○世耕国務大臣
原発をこれまで活用してきた中で、既に相当量の使用済み燃料が存在をしているわけでありまして、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の確保というのは、現世代の責任として、決して次の世代に先送りすることなく決めていかなければいけない重要な課題だというふうに思っています。しかしながら、残念なところ、今に至るまで、最初の調査にも着手できていない状況であります。この原因は、やはり、自治体から手が挙がるのを待ってきた、そのことが背景にあるのかなというふうに思っています。
こうした問題意識に立って、平成27年に、最終処分法に基づく基本方針というのを改定いたしました。そして、その中で、最終処分の課題に国が前面に立って取り組むこととしたわけであります。
その具体的な取組の一つとして、しっかりと有識者に社会的観点からもいろいろな御議論をしていただいた上で、昨年7月に、国民の皆さんに関心や理解を深めていただくという観点から、地域の科学的な特性を客観的な基準に基づいて全国地図の形で示した、科学的特性マップというものを公表させていただきました。これは何も、地域を決めたとかそういう意味ではなくて、あくまでも科学的特性に基づいて地図を色分けするとこういう形になりますというマップを公表させていただきました。
この公表は、まだ長い道のりの最初の一歩にしかすぎないと思いますが、しかし一方で、非常に重要な一歩だというふうに思っております。このマップの公表を契機として、地層処分の仕組みですとか地域の科学的特性といったものを各地の皆さんに理解をしていただく、そのための対話活動をこれまで以上にきめ細やかに実施をして、広く国民の皆さんの理解を得られるよう、一歩ずつ着実に進めていきたいと思います。
私は、この間、去年の夏、フィンランドのオンカロを見に行ってまいりました。あそこは、もう地下400何十メートルまで工事が進んでいて、実際にどういうふうに収納するかというようなことも、実際の点検も行われているわけでありますけれども、やはり、そこに至るまでは、長期にわたって住民とのコミュニケーションというのも続けてこられたわけであります。
我々は、それよりはおくれているわけでありますけれども、着実に一歩一歩前へ進んでいく必要があるというふうに思っております。
○井上(一)分科員
あと、政府参考人に確認させていただきたいんですけれども、大臣が言われた長い道のりということに多分関連してですが、周辺環境への影響評価、それから実際の掘削調査など、20年程度かけて建設場所を決めるという報道があります。現時点では、建設場所を決めるのに大体何年程度要すると見込んでおられますでしょうか。
○村瀬政府参考人
お答え申し上げます。
今委員御指摘のような想定の中で、ただ、他方、先ほど大臣から御答弁いただきましたように、現在、マップを提示した上で御理解をいただくというプロセスから始めておりますので、具体的な期間の想定ということを持っているという段階にはないということでございます。
○井上(一)分科員
またそれに関連して、先ほど大臣から、全国の自治体にマップを送付したと承知しておりますが、実際に全国の自治体にマップを送付されて、何か今のところ反応があったでしょうか。
○村瀬政府参考人
お答え申し上げます。
さまざまな反応をいただいておりますけれども、個別の自治体の名前等を申し上げますと、自治体側の事情もございますので、ちょっと具体のお答えは差し控えさせていただきますけれども、いろいろな形で関心を呼んでいる状況というふうに理解しております。
○井上(一)分科員
反応はあったということで理解しておきます。
それで、新聞などを読んでいますと、様々な意見交換会をされている中で、公正性を損なうような、不信感を招く行為があったということで大変残念だと思いますが、今後、どのような予定で意見交換会を進めていかれるかについて、お聞かせ願いたいと思います。
○村瀬政府参考人
お答え申し上げます。
昨年、意見交換をめぐりまして、国民の不信を招くような事態に至ったことについては遺憾でありまして、これを大いに反省いたしまして、これから、その事案の反省を生かした形で、試行的に説明会を開催しているところでございます。
つい先日、第1回ですね、虎ノ門で試行的な説明会を開催させていただきまして、またここでいろいろな御指摘をいただけると思いますので、この試行プロセスから得られた御指摘を踏まえまして、できましたら春ぐらいから、再度、本格的にマップの意見交換会を再開させていただきたい、このように考えてございます。
○井上(一)分科員
大臣にお聞きしたいのですが、私も防衛省で基地問題を担当していたことがありまして、基地問題、特に沖縄の基地問題は非常に難しくて、今回の最終処分場の件についても、相当難しい課題だなと私自身も理解はしています。
今は、国を挙げてということで、経済産業省が中心となって前面に立ってやられると思うのですが、政府全体で、いわゆる内閣官房とかも入れた形で内閣を挙げてやらないと、なかなか前に進まないように思いますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。
○世耕国務大臣
まずは、今やはりコミュニケーション、理解活動をやっている段階ですから、この段階では、やはり経済産業省とNUMOがしっかり責任を持ってやっていきたいというふうに思っています。
一義的には、やはり排出者責任ということで、電力事業者が責任を持ってやっていかなければいけない、そのことに関して国も前面に立っているという状況でありますから、まずは経産省を中心にやっていきたいというふうに思っております。
ただ、フィンランドの例を見ても、本当に時間のかかる話です。今後どういう展開になっていくかというのは、少し局面局面で、その都度よく考えていく必要があるだろうというふうに思っております。
○井上(一)分科員
続きまして、原発について、観点を変えて、御質問したいと思います。
福島第一原子力発電所の事故によって、原子力発電の安全神話はもう崩壊したというように言われておりますし、国民の認識も一変したと思います。
原子力発電所の再稼働に係る新たな方針として、国において、運転開始から40年を超える発電所の運転延長を認める、運転期間延長認可制度が定められました。私の地元の隣にある高浜発電所1、2号機、それから美浜発電所3号機は、この制度に基づく運転延長が認められ、現在、再稼働に向けた安全対策工事が行われていると承知しております。
やはり、運転開始から40年を超える原子力発電所の再稼働ということで、経年劣化対策が必要となるということで、地域住民は強い不安と懸念を抱いておられるというのは事実だと思います。
関西電力は、工事におよそ3年をかけて2019年秋以降の再稼働を目指しているということですが、規制基準はあくまでも重大事故を防ぐ最低限の要求項目を定めたものであります。それに合格したらよいという姿勢では、国民や地元の理解は得られないと思います。しっかり手厚い対策をとり、対外的にも丁寧に説明していくといった姿勢が求められると思います。
そこで、質問ですが、この原子力発電所の再稼働に際して、同意を求める自治体の範囲、自治体の関与のあり方、具体的な手続等を定めた法律が必要ではないかという声があるのですが、この点について、政府としてはいかがお考えでしょうか。
○村瀬政府参考人
お答え申し上げます。
まず、40年超の規制でございますけれども、40年を超える再稼働につきましては、規制委員会の方で一段高い規制を乗り越えなければいけない、こういうことになってございますけれども、40年を超えているかどうかにかかわりませず、原子力発電所につきましては、高い独立性を有する原子力規制委員会によって、科学的、技術的に審査をし、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認められた場合、その場合にのみ再稼働を進めていく、こういったことが政府の一貫した方針になってございます。
お尋ねいただきました地元自治体の同意につきましては、法令上、再稼働の要件とはなっておりませんけれども、原子力政策については、原発立地自治体のみならず、周辺自治体も含めて理解活動を丁寧に進めることが重要、このように考えてございます。
また、理解を得る方法ですとか範囲につきましては、各地ごとの事情がさまざまでありますことから、国が法令等により一方的、一律に決めるということではなくて、各地とよくよく相談をさせていただいて対応するということとさせていただいているところでございます。
なお、イギリスですとかフランス、原子力を活用している国におきましても、自治体の同意が法定されていないというふうに承知してございます。
○井上(一)分科員
地元では、非常に不安に思っている方々がおられますので、そうした法律を求める声があるということは十分御理解いただきたいと思います。
続きまして、万が一、高浜発電所の原子力事故が起きた際なのですが、地元舞鶴には、高浜発電所からおおむね5キロ圏内、予防的防護措置を準備する区域に市民の方が61人、それから、高浜発電所からおおむね30キロ圏内、緊急時防護措置を準備する区域には、舞鶴市民全員の84,000人が入ることになっております。
この高浜発電所で万が一事故が起きた際の避難計画はどのようになっておりますでしょうか。
○荒木政府参考人
お答えさせていただきます。
御指摘の高浜地域の原子力防災体制でございますけれども、国と関係自治体が一体となってその構築に取り組んでいるところでございます。
地域全体の避難計画を含む高浜地域の緊急時対応につきましては、平成27年12月の原子力防災会議で報告を了承され、また、平成28年の8月の国、関係自治体等が合同で実施した訓練の結果などを踏まえまして、平成29年10月に改定をされたところでございます。
このような避難計画の整備につきましては、終わりや完璧はございません。関係自治体等と一層緊密に連携をしながら、避難計画のさらなる充実強化に継続的に取り組んでまいります。
○井上(一)分科員
済みません、質問を通告していないので、もし答えるのが難しければ後日で結構ですが、私が承知しているのは、現在の避難の仕方、住民避難の手段というのはバスとか自家用車を原則としていると思いますが、舞鶴の場合だと、海上自衛隊の艦船、海上保安庁の船舶、民間のフェリーなどがありますので、海上における避難手段についてもぜひ御検討願いたいと思います。この点について、もし御回答が可能であれば、お願いいたします。
○荒木政府参考人
お答えさせていただきます。
詳細なことはおいておきますけれども、まずは、議員御指摘のとおり、基本的には陸上の、陸域の避難が第一になると思いますが、天候とか、いろいろなさまざまな要因がございますので、当然のことながら、海上での避難、あるいはヘリを使った避難、これについてもしっかりと緊急時対応の中に入れ込んでいるところでございます。
○井上(一)分科員
海上自衛隊の舞鶴の基地には「ひゅうが」という大きな輸送艦などもあり、利用できるのではないかと思っておりますので、ぜひ関係省庁と御議論していただければと思います。
いずれにしても、バスとか自家用車で避難するということになれば、今の道路のままでは渋滞が起きるのは必至の状況でありますので、原子力災害時における避難道路のインフラ整備は急務だと思っております。特に、京都北部の場合には、冬季には雪が降りますので、脆弱な道路網は命取りだと思います。
舞鶴若狭自動車道は、暫定二車線のところが多いのですが、今、福知山インターチェンジから舞鶴西インターチェンジ間については四車線へ拡幅する整備が進められていると思います。この進捗状況について伺いたいと思います。
○和田政府参考人
お答えいたします。
舞鶴若狭自動車道につきましては、兵庫県の三木市と福井県敦賀市に至る延長162キロの高速道路であり、現在、福知山インターチェンジから敦賀ジャンクションのうち約100キロメートルが暫定二車線で開通しております。
このうち、福知山インターチェンジから綾部インターチェンジまでの約 10キロメートル及び綾部パーキングエリアから舞鶴西インターチェンジまでの約5キロメートルにつきましては、平成32年度の四車線化の開通を目指し、西日本高速道路株式会社において工事を進めており、現在橋梁工事等を行っているところです。
暫定二車線は、正面衝突による重大事故の発生や速度低下などの課題がありますことから、四車線化により安全性や走行性の向上が図られるものと考えております。
○井上(一)分科員
それに関連してですが、舞鶴西のインターチェンジから東の敦賀のところについて、全線四車線化が必要であると考えております。整備予定について伺いたいと思います。
○和田政府参考人
お答えいたします。
道路整備につきましては、現状を踏まえつつ、交通の円滑化や交通安全の確保、防災の観点等、多様な観点からその必要性について総合的に検討した上で事業を実施しております。
避難道路の整備につきましても、津波や重大な原発事故等の災害が発生した際に、住民生活の安全確保や広域的な緊急活動の経路になることから、防災上重要な視点の一つであると認識しております。
舞鶴若狭自動車道の舞鶴西インターチェンジから敦賀ジャンクションにつきましては、現在暫定二車線で開通しておりますが、このような視点や舞鶴若狭自動車道の交通状況等も踏まえながら、国土交通省としても必要な道路整備に取り組んでまいりたいと考えております。
○井上(一)分科員
ぜひ、早期の事業化に向けて、よろしくお願いしたいと思います。
このほかにも、国道27号線等、脆弱な避難道路の改良や拡幅、バイパス化、延長といったインフラ整備について、地元から早くしてほしいという声が聞こえてきますので、よろしくお願いしたいと思います。
次に、エネルギー関連の質問をさせていただきたいと思います。
南海トラフ地震等への備えや地域経済の活性化などの観点から、京都府と兵庫県で北近畿エネルギーセキュリティ・インフラ整備研究会というのが設立されまして、北近畿におけるLNG基地や広域パイプラインの整備について検討が行われております。
我が国の場合、ガスパイプラインや液化天然ガス基地は、大都市を抱える太平洋側に偏在し、日本海側は、新潟など一部を除き大部分が空白地域となっています。東日本大震災では、仙台港のガス施設が被災した際、新潟から天然ガスを運ぶためのパイプラインが仙台市内のガス供給の早期復旧に利用されたとも聞いております。
日本海側の天然ガスインフラ整備について、政府としてどのようにお考えでしょうか。
○村瀬政府参考人
お答え申し上げます。
委員御指摘のプロジェクト、ガスパイプラインにつきましては、日本海側のガスパイプライン整備について、北近畿エネルギーセキュリティ・インフラ整備研究会、これには、自治体のみならず、ガス事業者それから電力事業者など、事業者も参加している、このように承知しておりますけれども、この研究会において議論がなされているものと承知をしてございます。
広域のガスパイプラインにつきましては、2016年の6月に導管整備指針が取りまとめられておりまして、その中で、天然ガスの利用向上それから競争促進などといった観点に加えまして、議員御指摘のような、供給安定性の向上、エネルギー供給システムの強靱化といったような観点からもガスパイプラインの整備を検討することが適当であるという方針が示されているところでございます。
LNG基地ですとかガスパイプラインの整備は、事業でございますので、基本的には、民間事業者が主体的に検討し、実施するべきものと考えておりますけれども、ここの導管整備指針で示されている方針も踏まえまして、関係者の声をしっかりと聞きながら、我が国におけるガスパイプラインの整備について検討してまいりたい、このように考えてございます。
○井上(一)分科員
京都舞鶴港は、北近畿唯一の重要港湾で、国際埠頭の機能を有するとともに、京阪神大都市と結ぶ道路沿線には多くの工業団地があるなど、相当のガス需要が見込め、北近畿でのLNG受入れ基地として有望視されております。
平成27年9月には、京都府とアラスカ州において、アラスカ州産の天然ガスに関する情報交換を目的とした、エネルギー資源に関する協力の覚書が締結され、京都舞鶴港を核としたエネルギー拠点構想が注目を浴びつつあります。
国土交通省は、平成23年に、成長著しいアジア対岸諸国の発展を取り込む目的で、19の港を日本海側拠点港として選定し、舞鶴港も選定していただきました。京都舞鶴港は、エネルギー拠点として更に発展していく可能性も想定されるところでございます。
平成23年に選定されてから、約7年がたちますが、現在までの取組状況、そして、今後の展望についてお尋ねします。
○馬場崎政府参考人
お答え申し上げます。
舞鶴港につきましては、国際海上コンテナ、それから外航クルーズについての機能強化を図るべき港湾として、委員御指摘のように、平成23年11月に日本海拠点港として選定されております。その後、港湾管理者である京都府を中心としたさまざまな取組が行われているところでありまして、これらの取組の結果といたしまして、平成29年、昨年ですが、国際コンテナ貨物量は対前年比30%増の約19,000 TEUとなっております。また、同じく平成29年のクルーズ船の寄港回数は、その前の年に比べまして129%増の39回と、どちらも過去最高を記録しております。
国土交通省といたしましては、さらなる機能強化のため、舞鶴国際埠頭と京阪神へのアクセスの改善を図るための臨港道路の整備や、クルーズ船の受入れ環境改善のための埠頭の岸壁の改良工事などを進めているところでございます。
○井上(一)分科員
引き続きよろしくお願いいたします。
次に、豪雪に関してであります。
私の地元である京都北部におきましても、豪雪によりまして、負傷者やビニールハウスの倒壊などの被害が相次ぎました。京都北部を含む日本海側の雪国は、石油ストーブ等が必需品であるため、特に灯油価格の高騰は住民を直撃いたします。灯油は、2015年1月以来の高値水準になったと承知をしております。
この灯油価格の高騰について、政府としての認識、また、何か対応策について検討されているのであれば、あわせてお答えいただきたいと思います。
○小野政府参考人
お答え申し上げます。
灯油価格は、原油価格や為替の変動、国内外の需給動向など、さまざまな要因により変動するものであります。直近、2月19日の灯油価格は、全国平均でありますけれども、1リットル当たり約88円でありまして、昨年6月末に比べますと、その後の原油価格の上昇などの影響によりまして、10円程度上昇しているという状況でございます。
灯油は、特に寒冷地におきまして、暖房用ストーブの燃料として用いられる、これは、委員御指摘のとおり、生活必需品の一つでございます。したがいまして、その価格の変動は、家計にも影響を与えるものと承知しているところでございます。
こうした認識のもと、経済産業省におきましては、毎週、全国約2,000カ所のガソリンスタンドに対しまして、販売価格のモニタリング調査を行うことにより、都道府県ごとの小売価格を確認するなど、各地方の価格動向の把握に努めているところでございます。
また、万一価格を不当につり上げる競争制限的な行為が確認された場合には、公正取引委員会と連携して、厳正に対処することとしております。
今後とも、こうした取組を通じまして、灯油価格の動向についてしっかりと注視してまいりたいと思っております。
○井上(一)分科員
では、最後の質問をさせていただきます。
地元の京丹後市では、今回の大雪に伴う除雪の作業委託費3億9,500万円という経費の大幅な追加が行われております。各自治体が財政運営を円滑に行えるよう、被害状況に見合った財政措置が必要と思いますので、対応をよろしくお願いしたいと思いますが、御見解を伺いたいと思います。
○境政府参考人
お答えいたします。
本年度は、全国的に降雪量が多い状況にございまして、大雪の被害に遭われた多くの地方団体から、除排雪経費に対する財政措置について御要望をいただいております。
地方団体の除排雪経費につきましては、普通交付税の算定におきまして標準的な所要額を措置いたしておりますが、実際の所要見込み額が普通交付税の措置額を超える場合には、3月分の特別交付税により措置をいたしております。
また、平年を大きく上回る大雪に見舞われました団体など163の市町村を対象に、3月に交付すべき特別交付税の一部、219億円を繰り上げて交付することを本日決定したところでございまして、来週の26日に現金交付をすることにいたしております。
いずれにいたしましても、総務省といたしまして、地方団体の除排雪経費の実態を丁寧に把握して、しっかりと対応してまいります。
○井上(一)分科員
ありがとうございました。
○宮下主査
これにて井上一徳君の質疑は終了いたしました。