国会活動

新型コロナウイルス感染と憲法

〇第201回国会 衆議院 憲法審査会 2020年5月28日(木)

○井上(一)委員

 希望の党の井上一徳です。

 憲法審査会が、今国会になって初めて開催されることになりました。関係者の皆さんが本日の開催に向け御尽力されたことには敬意を表したいと思いますが、憲法審査会の定例日は決まっておりますので、定例日にはしっかり議論を行うようにお願いしたいと思います。

 特に、新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、憲法を改正するか否かは別にして、憲法に関する関心は高まっております。憲法に関する国民の皆様の理解を深めるためにも、本審査会で憲法に関する議論を積み重ねていくことが重要であるということを、まず冒頭に申し上げたいと思います。それでは、まず、国民投票法改正案について申し上げます。

 国民投票法改正案については、一昨年6月に提出されたもので、既に趣旨説明も行われており、その内容は、平成28年に投票環境の向上を図るために公職選挙法が改正されたことを受けて、それと同様の規定の整備を国民投票法において行おうとする極めて技術的な改正です。

 改正案では7項目の改正事項を定めていますが、それぞれの事項については、基本的に、全会一致で可決された公職選挙法並びの改正となっております。例えば、共通投票所を駅構内やショッピングセンターなどに設置することができるとか、投票所に入ることができる子供の範囲を拡大するなどの内容であります。

 憲法改正の是非、憲法改正の内容については、当然のことながら各党会派で考えは違うのではありますが、国民投票法は憲法自体が必要としている基本的な法律であります。国民投票法に改善すべき点があれば、速やかに改正することは当然のことではないかと考えております。その上で、CM規制のあり方などについて議論し、改正する必要があれば改正を行うという手順を踏むべきと考えております。

 次に、CM規制に関してですが、表現の自由は最大限尊重されるべきで、仮に規制が行われるにしても、必要最小限にとどめるべきというのが基本的な考えです。

 テレビCMに関しては、民放テレビ会社で量的な規制を行うことは実務的に非常に厳しいという意見がありました。これは、仮にインターネットのCMなどにおいても同様の問題が生じることになると想定されます。民放テレビ会社などの広告媒体事業者にどのような規制をかけるかという議論よりは、広告主となる政党あるいは政治団体がどういう自主的なルールをつくっていくかという議論の方が大事になってくるのではないかと考えております。

 次は、新型コロナウイルスと憲法についてです。新型コロナウイルス感染は世界中に拡大し、日本や各国にさまざまな課題を突きつけてきました。新型コロナウイルスという未知の敵との戦いにおいて、国際機関の果たす役割は限定的なものにとどまり、各国がそれぞれ独自の戦いを強いられている状況です。

 そのような状況にあって、我が国では、国の担う役割や地方自治体の担う役割の重要性が改めて認識されるようになりました。我が国においても、新型コロナウイルス感染拡大を機に、憲法に緊急事態条項を設ける必要があるか否かが議論されるようになっています。

 現行憲法には、参議院の緊急集会の規定以外には、緊急事態に対処するための規定が設けられていません。万が一、新型コロナウイルスに多くの国会議員が感染し、定数を満たさなくなった場合の対応をどうするのか、また、国会議員の任期満了時に選挙を行うことができないことになった場合の対応をどうするのか、こういった点については、深刻な危機が来る前に憲法審査会においてしっかり議論しておく必要があると考えております。

 また、想像を絶するような超大型の地震など、我が国の存立を揺るがすような危機的な事態が発生し、現行憲法が定める通常の統治のあり方では収拾しがたいという事態が生じる可能性を否定することはできません。あらゆる事態に際して、国家には国民を守り抜く責任があり、対処できないでは済まされません。危機的な事態においても超法規的な措置がとられることなく、あくまで憲法秩序のもとで収拾できるような仕組みをあらかじめ憲法に規定しておくことは重要なことと考えております。

 そして、このような危機的な事態において、公共の福祉のためにどうしても国民の権利を制限せざるを得ない場合であっても、真に必要な最小限度のものでなければならないということ、そして、国民が権利制限の内容について理解し、適切な判断を下すためにも、国民の知る権利は完全に確保されなければならないという原則を憲法に明記しておくことが重要だというふうに考えております。

 また、今回の新型コロナウイルス感染の拡大は、国と地方の役割について改めて考えさせる機会にもなりました。加えて、都市部に人口が過度に集中することによる危機管理のリスクの高さも明らかになりました。東京一極集中が進む一方で地方が疲弊する現状を根本的に改めるよい機会と捉え、国と地方自治体の基本的な役割など、憲法を含めた議論を行う必要があると考えております。

 アインシュタインの格言に、困難の中に機会があるという言葉があります。新型コロナウイルス感染拡大という困難な状況において、日本全体のグランドデザインを見直すよい機会にすべきと考えております。

 希望の党としても、緊急事態や国民の知る権利、地方自治、安全保障に関する条文などをまとめておりますので、引き続き、憲法審査会において議論をさせていただきたいと思っております。

 以上で意見表明とさせていただきます。

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