国会活動

農産物の輸出、残留農薬基準、有機農業への支援

〇第203回国会 衆議院 消費者問題に関する特別委員会 2020年11月26日(木)

○井上(一)委員

 国民民主党・無所属クラブの井上一徳です。

 きょうは、農産物の輸出5倍へ新戦略ということで、5兆円を目標として輸出に政府は取り組んでいくということですが、私は、これをどのようにして本当に実現していくのかという質問をしていきたいと思っております。

 まず、産経新聞にも出ていました、農産輸出5倍へ新戦略についてです。令和元年の輸出は約9千億円ということで、令和7年までに2兆円、そして令和12年までに5兆円にするという目標を今年の3月に打ち出しておりまして、また、それに向けて、農水省内に輸出・国際局を新設するとのことです。

 輸出をふやすことによって我が国の自給率も上がることになりますから、私は、国益に合致していると思いますし、ぜひ進めていってほしいと思います。

 まず、この新戦略について御説明ください。

○池山政府参考人

 お答え申し上げます。

 2030年5兆円の輸出目標を達成し、農林水産物・食品輸出立国を実現するため、輸出拡大のための関係閣僚会議におきまして、現在、当面必要となる具体的な戦略を検討しているところでございます。

 先日、11月20日に開かれました会議におきましては、この戦略の骨子案をお示しし、海外市場で求められるスペックの産品を専門的、継続的に生産、販売する体制を整備するため、日本の強みを最大限に生かす品目別の具体的目標の設定でございますとか、マーケットインの発想で輸出にチャレンジする農林水産業者の後押し、省庁の垣根を越え政府一体として輸出の障害の克服、さらには、先ほど委員御指摘がありました、農林水産省に輸出・国際局、これは仮称でございますけれども、その設置などを実行する必要があることを提示したところでございます。

 また、同会議におきましては、総理からは、次回の会合におきまして具体的な実行戦略を提示するよう御指示がございました。

 引き続き、政府一体となってしっかりと検討してまいりたいと考えてございます。

○井上(一)委員

 私は、農産物を輸出していくのに当たって、やはり課題もあると思っています。その課題の一つが諸外国の農薬についての規制ということでありまして、農林水産省のウエブサイトの資料ですが、諸外国における残留農薬基準値に関する情報ということで、日本の基準値が書いてあります。赤になっているものは、日本の基準値よりも外国の基準値の方が厳しいということです。そうすると、日本から輸出しようとしても、外国の方では残留農薬の基準値が非常に厳しいので、このままでは、日本のものは輸出できないということです。

 米は、ほとんど赤になっています。そのままの米は輸出できません。それから、お茶も同じように輸出できません。イチゴも同じように真っ赤ですから、このままでは輸出できません。ほとんど日本の残留農薬の基準値を超えているわけです。

 私は、日本の基準値をもう少し考えていかないと、輸出自体が思うようにできないのではないかと思っていますが、まず、日本で農薬の残留基準値が他国と比べて緩い理由、それから、日本は他の国に比べれば農薬の使用量が多いと言われていますが、そういった点について御説明いただきたいと思います。

○神井政府参考人

 お答え申し上げます。

 我が国では、食品安全に関する国際的な基準を参照しまして、厚生労働省において、我が国における農薬の使用方法、食品の摂取量を踏まえて、食品安全委員会の食品健康影響評価の結果に基づいて、食品中の残留農薬基準を設定しているものと承知しております。

 各国でそれぞれの事情に応じて登録を行って基準値を設定しているということでございますので、日本の残留農薬基準には、先生御指摘のように外国よりも高いものもございますけれども、低いものもあるというのが実情になっております。

 いずれにいたしましても、農薬登録時には科学的に安全性を審査しておりますので、定められた使用方法に従って農薬を使用する限り、安全性に問題が生じるということはないものと考えております。

 また、我が国の農薬の使用量についてでございますが、FAOの直近のデータベースによりますと、1ヘクタール当たり11.8キログラムとなっております。気象条件が異なる欧米よりは多いものの、中国や韓国とは同程度か、より少ないものとなっております。

 条件が異なる国の間で単純に平均を比べることは必ずしも適切ではないというふうには考えますけれども、日本の農薬使用量の現状につきましては、気候が温暖湿潤で病害虫や雑草が多く発生する傾向がある中で、限られた農地で大きな収量を得ることや、外観も含めて品質を向上すること、除草作業などを省力化することなどを目指した取組が多いということも反映しているというふうに考えております。

○井上(一)委員

 今御説明あったように、いろいろばらつきがあるということでしたが、厚生労働省のホームページに、残留農薬について「よくある質問」というのがありまして、「日本の残留農薬等の基準は国際的に見て厳しいと聞きますが?」という質問項目になっています。

 諸外国に比べると日本の残留農薬基準は、私はむしろ緩いのではないかと思っていますが、あえてこのような質問項目を立てて、各国でばらつきがありますというのでは、私は、消費者に誤解を与えるのではないかと思います。

 ここは、日本の残留農薬の基準は国際的に見て緩いのではないでしょうかという質問を立てて、それに対する答えを書くのが消費者に対する正しい情報提供になるのではないかと思いますが、ホームページを見直す考え方はありませんか。

○浅沼政府参考人

 お答えいたします。

 食品中の残留農薬の基準値は、定められた使用方法で農薬を適正に使用した場合の残留試験の結果をもとに、人の健康に影響を及ぼさないよう設定しております。

 農薬の使用方法は各国の害虫の種類や気候風土により異なるため、同じ食品であっても国によって残留基準値が異なる場合がございます。日本と海外の基準値のどちらかが厳しいと一概に言うことはできないと考えておるところでございます。

 御指摘の厚生労働省の残留農薬に関するホームページのQアンドAにおきましては、こうした残留基準値の設定の考え方や国内外の基準値の比較に対する考え方を説明はしておりますが、現在、残留農薬に関するホームページの内容につきましては、よりわかりやすく、誤解を招かない内容となるよう見直しを行っているところでございます。議員御指摘のQアンドAの文言も含めて、見直しを検討してまいりたいと考えております。

○井上(一)委員

 これから検討していくということでしたが、検討のスケジュール感はどのような感じでしょうか。

○浅沼政府参考人

 お答えいたします。

 具体的な日取り等はお答えできないんですけれども、可及的速やかに取り組んでいこうというふうに、きょう御指摘のQアンドAの文言、これを変えていかないと誤解を生じるという御指摘でございますので、取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○井上(一)委員

 可及的速やかに取り組むではなくて、すぐに取り組んで、可及的速やかにホームページの修正をしていただきたいと思います。

 次は、有機農業についてです。私は、有機農業を進めることによって更に輸出をふやしていくことができるのではないかと思っています。

 今、有機食品全体の世界の売上げは、この10年間でおよそ2倍の11兆円ほどに伸びています。特にEU向けの市場が伸びているということで、EU向けに最も多くの有機農産物を輸出しているのが中国だと聞いております。

 日本も有機栽培を進めて、積極的に輸出していくという取組をしていくことが大事だと私は思っていますが、有機農業の現状と有機農業への支援について、説明してください。

○安岡政府参考人

 お答えいたします。

 我が国の有機農業の取組は、2018年時点で、全耕地面積の0.5%、23,700ヘクタールで行われております。国内の有機食品市場の拡大とともに、過去8年間で約4割拡大しているところでございます。

 一方で、先生御指摘のとおり、世界の有機食品市場が拡大しているという中で、我が国からも、有機のお茶であるとか有機のしょうゆであるとか、輸出が増加しているところでございます。今後、こうした国内外の需要の伸びに対応して、我が国の有機農業を拡大していくことが重要であろうというふうに考えております。

 このため、農林水産省では、本年4月に策定した新たな有機農業の推進に関する基本的な方針において、2030年までに有機農業の取組面積を63,000ヘクタールに拡大するという目標を設定しております。この設定に当たっては、国内市場の拡大だけでなく、輸出の大幅増も見込んでいるところでございます。

 この目標達成に向けて、一つは、環境保全型農業直接支払交付金、これで有機農業に取り組む農業者に対する支援を行うということのほか、有機農業者の育成、有機農業の拠点的な産地づくり、物流の効率化、さらには輸出に取り組む際の有機JASの認証取得の支援、こういったさまざまな支援に取り組んでいるところでございます。

○井上(一)委員

 ぜひ有機栽培、有機農産物の支援を、よろしくお願いしたいと思います。

 次に、GAP認証についてお聞きしたいと思います。

 GAPというのは、グッド・アグリカルチュラル・プラクティスのことで、それの略をGAPと言っています。要は、農産物の安全それから環境に十分配慮した生産工程を認証するものがGAP認証だと認識しております。

 今回の東京オリンピック・パラリンピックの選手村の食堂の食材についても、GAP認証を取っていないと食材として使ってもらえないということです。

 私は、こうしたGAP認証を更に日本の農家の方々が多く獲得、取得することによって、輸出もふえますし、さらには安全な食品を子供たちに提供できるということで、この取組を進めていくべきだと思いますが、まずGAP認証について説明をしていただきたいと思います。

○安岡政府参考人

 お答えいたします。

 GAPは、農業生産における工程管理の取組で、食品の安全や環境保全などとともに、農業の競争力強化にもつながる取組でございます。

 GAP認証は、第三者機関が審査してGAPが正しく実施されていることを確認するもので、認証の取得は、その信頼性や訴求力の向上に寄与するものというふうに考えております。

 先生御指摘のとおり、例えば、東京オリンピック・パラリンピック競技大会での農畜産物の調達基準となるほか、国内外の小売事業者が取引条件としてGAP認証を求めるといったようなことがございまして、GAP認証自体、活用が広まっているところでございます。

○井上(一)委員

 私の地元でも、無農薬栽培とかそれから有機栽培に積極的に取り組んでいる人がおられますが、個人あるいは少人数でやっておられるので、GAP認証を取るというのがかなりのコストもかかるとのことで、二の足を踏んでおられる方もおられますが、GAP認証の支援を政府として積極的に進めていっていただきたいということを強く要望して、質問を終わりたいと思います。

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